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Interview

クラブ事業本部副本部長 運営/広報部長 社会連携推進部長北出 尚大 2017年入社
#04
クラブ事業本部副本部長 運営/広報部長 社会連携推進部長北出 尚大 2017年入社

「シャレン!」で地域社会へ貢献

クラブ事業本部副本部長
運営/広報部長
社会連携推進部長
北出 尚大   2017年入社

Jリーガーとして活躍後、ギラヴァンツ北九州に入社。
現役時代に培われた洞察力と情熱を活かして、Jリーグ・Jクラブが推進する「シャレン!」に精力的に取り組む
初めて耳にする人も多い「シャレン!」とは?

「シャレン!」とは社会連携活動の略称で、Jリーグに所属する各クラブが、企業や自治体、住民など3者以上で協働して社会的な問題に取り組むことをいいます。教育や多様性、まちづくりなど、私たちが抱えるさまざまな問題に、みんなで手を取り合って立ち向かい、みんなで価値を作り出そうという取り組みです。その結果、持続可能な地域社会を築いたり、新たな関わりや学びを得たりするわけです。それらの取り組みが各ステークホルダーに新しい価値を見出させるきっかけにもなっているんですよ。「シャレン!」はSDGsへの貢献にもつながっています。

Jリーグ・Jクラブがこの「シャレン!」を推進するのはなぜですか?
クラブ事業本部副本部長 運営/広報部長 社会連携推進部長北出 尚大 2017年入社

私たちが「シャレン!」に力を入れる理由は、Jリーグが掲げる壮大なビジョン「世界でいちばん地域を愛するプロサッカーリーグになりたい」にあります。jリーグとJクラブは、地域社会との強い結びつきと共生、そして地域社会に幸せをもたらすことを願って、年間2万5000回を超えるホームタウン活動を行なっています。

「シャレン!」は、地域社会をもっと素晴らしい場所に変えるための取り組みで、人々が長く生きたいと思うような場所、子育てが楽しい場所、愛する人と笑い合える場所を増やすことなどを目標とし、ともに未来を創り上げていきたいという思いを持っています。

ギラヴァンツ北九州ではどのような活動をしてきましたか?

ギラヴァンツ北九州では、2021シーズンから「With!! KITAKYUSHU~SDGsプロジェクト~」を始動し、健康・福祉、教育、環境、まちづくり、パートナーシップの5つのテーマをメインにSDGsに取り組んでいます。それぞれ一つずつ紹介していきます。

■健康と福祉健康と福祉は、社会の基盤となるもの。ギラヴァンツ北九州では、サッカースクールや親子向け運動教室を通じた生涯スポーツの普及をはじめ、高齢者向けの介護予防教室、分身ロボットを活用した外出困難者等の社会参画など、福祉や社会課題解決にも力を入れています。

■教育子どもたちには、コミュニケーション能力やチャレンジ精神、社会に出て必要な力などを育んでいく場をたくさん提供していきたいと考えています。サッカースクールはもちろん、農業体験や自然愛護活動なども開催し、地域との交流の場も広げています。

■環境環境問題についても私たちはとても真剣に取り組んでいます。地域と共に発展してきたJリーグは、気候変動に対するアクションに取り組むだけでなく、同時に地域創生を実現していきます。気候アクションの大切さを地域の皆様と一緒に考えながら、活動の輪を広げていったり、エネルギーの地産地消を促進することで地域のカーボンニュートラルと経済的支援を後押しします。Jリーグやギラヴァンツ北九州では、CO2排出ゼロを目指し、ホームタウン地域での再生可能エネルギー利用の促進や、自然環境の保全や再生に向けた活動を実施していきます。

■まちづくり強いコミュニティを育てることが、持続可能なまちづくりにおける発展の鍵だと思っています。地域のDNAに基づく経営理念を踏まえ、サッカーを軸に新しい形のまちづくりを推進し、ギラヴァンツ北九州が地域のハブとなり、スポーツの力で、人を、まちを、もっと豊かにしていきます。

■パートナーシップギラヴァンツ北九州は地域の皆様に支えられ、共に成長し、活動しています。私たちクラブが地域の皆さまの誇りとなり、人がつながり、まちが一つになるには、地域の皆様の力は不可欠です。ギラヴァンツファミリーの皆様と共に、この地域が元気になるよう活動していきます。

クラブ事業本部副本部長 運営/広報部長 社会連携推進部長北出 尚大 2017年入社
今までで特に印象に残っているシャレン活動はなんですか?

ジビエを通じたSDGsの活動ですね。最近、日本各地で野生動物による農作物や人への被害が問題となっています。増えすぎてしまったシカやイノシシを捕獲し、食肉として流通させることで、人の安全や農作物を守ることはもちろん、生態系の維持など、持続可能なSDGsの活動にもつながると考えています。2023年7月、私たちギラヴァンツ北九州は、九州女子大学と豊前市と協働で『SDGsジビエカレープロジェクト』をスタートさせました。豊前市の鳥獣被害を解決すると同時に、栄養学を学ぶ学生たちに実践的な学びの場を提供したいという思いからです。豊前市にあるジビエ加工所「豊前ジビエセンター」では、徹底した衛生管理と独自の加工技術により、野生肉特有の臭みを抑えた柔らかい肉質に仕上げているそうです。「この“プレミアムな食材”を使ったカレーをなんとか完成させたい!」と、学生たちがアイデアを出し合い、挽き肉の大きさを調整したり、15種類のスパイスを調合したりするなど、試行錯誤を繰り返しながら1年近くかけてようやく完成しました。披露イベントには、開発に携わった学生や豊前市市長、大学の学長、当クラブ代表の石田が出席してカレーの試食会を行い、多くのメディアにも取材に来ていただきました。ジビエカレーの商品化が最終的な目標だったので、パッケージデザインにもこだわりましたね。シカとイノシシのイラストに、九州女子大学のカレッジマークである梅の花のイラストを加え、ギラヴァンツ北九州のチームカラーの黄色をアクセントとして、インパクトのある商品が完成しました。ギラヴァンツ北九州のホームゲームで販売しましたがすごく好評で、自分たちのSDGs活動がサポーターに喜んでもらえたことが本当にうれしかったですね。“食”という視点から、一人ひとりがSDGsに貢献できるということを実感した貴重な体験となりました。

これから就職活動や転職を考えているみなさんへメッセージ

私がさまざまな「シャレン!」に携わっていくことで感じたのは、「地域社会に貢献する方法は一つではない」ということ。たとえば、「SDGsジビエカレープロジェクト」は、地域社会の課題を解決していく過程で新たなアイデアが生まれ、多くの人が成長できた素晴らしい例だと感じています。これからの時代、私たちはただ自分の仕事をこなすだけでなく、自分が所属するコミュニティや社会全体にどのように貢献できるかを考える必要があります。これから就職活動や転職を考えているみなさんには「自分のキャリアが社会にどのような影響を与えられるか」という視点を持ってほしいと思います。もしあなたが、地域社会をもっとポジティブに変えていきたいと思うのなら、ギラヴァンツ北九州での仕事を考えてみませんか。スキルや情熱を活かして、より良い社会の実現に貢献できる誇りある仕事です。私たちギラヴァンツ北九州は、そんなあなたのチャレンジを全力でサポートします!

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